
最近、「パッシブ設計」という言葉を耳にする機会が増えました。
太陽の光や風といった“自然の力”を上手に取り入れ、冷暖房に頼りすぎずに快適な室内環境を保つ
そんな考え方です。
エネルギー価格の高騰や環境問題への意識の高まりの中で、「地球にも家計にもやさしい暮らし」を実現できるとして注目されています。
では、具体的にどんな家が「パッシブ設計の家」なのでしょうか?
たとえば、南向きの大きな窓で冬はしっかりと太陽光を取り込み、軒や庇で夏の日差しを遮る。
通風計画を工夫して、自然の風を家の中に通す。
断熱・気密性能を高めることで、外気温の影響を受けにくくする。
これらの工夫が組み合わさることで、エアコン1台でも家全体が快適になる仕組みができあがります。
福山・備後エリアのように、夏は蒸し暑く、冬は底冷えする地域では、
この「パッシブ設計」が大きな効果を発揮します。
たとえば、一般的な住宅と比較して、冷暖房費が年間で30〜40%削減できるケースもあります。
しかも、温度差の少ない室内環境は健康にもよく、ヒートショックや結露のリスクを減らしてくれます。
そしてもう一つ大切なのが、「住み心地の良さ」。
朝の光がやさしく差し込むリビング、風が通り抜けるダイニング、
夜は静かで落ち着いた寝室——。
パッシブ設計の家は、数字だけでなく“感覚的な快適さ”をもたらします。
「なんだか家の中が気持ちいい」と感じられる空間こそ、設計の力です。
もちろん、パッシブ設計は単に「自然に任せる家」ではありません。
地域の気候データ、日射角度、風向、断熱性能などを科学的に分析し、
最適な形状・窓配置・断熱仕様を計算してつくり上げる“技術の結晶”でもあります。
つまり、心地よい暮らしの裏には、しっかりとした根拠と設計力があるのです。
ナッカデザインでは、この「パッシブ設計」を基本思想として、
自然と調和するデザインと性能を両立した住まいを提案しています。
「エアコンに頼らなくても快適」「家族みんなが健康に暮らせる」
そんな“本当の豊かさ”を感じられる家づくりを目指しています。
これからの家づくりを考えるとき、
見た目のデザインや価格だけでなく、「どんな環境でどんな暮らしができるか」も
ぜひ大切にしてみてください。
地球にも家計にも、そして家族にもやさしい——
それが、“パッシブ設計”という選択肢です。
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