今回の『デザイン&色』は素材(テクスチャー)について解説させていただきます。
カラーコディネートだけであれば、色の組合わせだけなのですが、
インテリアコーディネートは更に、素材とデザインが加わります。アパレルやファッションのコーディネート思考と近いものがあります。
例えば、身近な服装のコーディネートでいうと、秋冬の洋服の素材といえば、カシミア、ウール、フリース、コーデュロイ、ツイード、ファー、ニットなどがあります。
その時代の流行のトレンドカラーやアクセントカラーを除いた、スタンダートなカラーはくすんだカラー(グレイッシュ・ダル系)が多いです。
ファッション・アパレルにも季節やコーディネートにあわせたカテゴリーがあるように、インテリアデザインにも素材とカラーのカテゴリーがあります。この後はテイストごとのインテリアや内装仕上げ材とよく使われるカラーについて解説していきたいと思います。
建築インテリアの素材とカラーチャート
【インダストリアル系】
インダストリアル(工業)系を表現する素材では、鉄やスチールなどベースメタル、レザー、モルタル、レンガ、木毛セメント板などがあります。
カラーコディネートでは、無彩色の白から黒までの色に加えて、メイン・ベース色では、くすんだ色のダーク色系とグレイッシュ色を選ぶことが多いです。
アクセントカラーでオススメな色調は、ベースより一段階彩度が高くなる、ダル色とデープ色から選ぶことです。
【オールドブリティッシュ】
オールドブリティッシュでは、レンガ、モールディング、無垢の木。また、カーテンや敷物、家具の布や織物(ファブリック)などは、ベルベット、ジャガード生地、ツイードや光沢のあるレザーなど重厚感のあるファブリックの素材と英国アンティークの家具を選ぶがポイントです。
カラーコディネートでは、メイン・ベース色では、くすんだ色のダーク色系とグレイッシュ色を選ぶことが多いです。
アクセントカラーでオススメな色調は、ベースより一段階彩度が高くなる、ダル色とデープ色、ストロング色から選ぶことです。
【アメリカンヴィンテージ】
アメリカンヴィンテージでは、レンガ、無垢の木、レザー、コーデュロイ、経年変化でまだらな色の鉄やブリキなどベースメタルの素材が多いです。
カラーコディネートでは、オールドブリティッシュと同じく、メイン・ベース色に、くすんだ色のダーク色系とグレイッシュ色。アクセントカラーでオススメな色調は、ベースより一段階彩度が高くなる、ダル色とデープ色、ストロング色から選ぶことが多いです。
【和風】
和風では、銅、砂・土、和紙、竹、石、畳、綿などの素材が多いです。
カラーコディネートでは、オールドブリティッシュ・アメリカンヴィンテージと同じく、メイン・ベース色に、くすんだ色のダーク色系とグレイッシュ色。アクセントカラーでオススメな色調は、ベースより一段階彩度が高くなる、ダル色とデープ色、ストロング色から選ぶことが多いです。
お気づきでしょうか??
上部で紹介したカテゴリーテイスト。実は、メイン・ベースカラーに使用される色味は、ほぼ同じなのです。違いは、素材です。
見た目や質感が異なる素材で、重厚感や艶やかだったり、マット(艶なし)に見えたり素材が異なると様々なデザインの楽しめるのがインテリアです。
更に、窓の装飾・家具が加わるインテリアコーディネートは、一度で説明出来ないので、今回は、素材のお話をさせて頂きました。次回は、窓の装飾の予定です。