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パッシブハウスの基準を解説!!

今月の『Eoc HOUSE&Eco LIFE』はドイツ発祥のパッシブハウスについて解説をしていきたいと思います。

まずはパッシブという言葉について・・・

建築でパッシブ 【passive】という用語は、パッシブ「他からの働きかけを受ける。受動的。消極的。」という語源からきています。

『他からの働きかけを受ける。受動的な物』=太陽の光と熱、風など自然の力活用した建築設計手法の総称をパッシブと言われています。

対義語は、アクティブ【active】で「自分から進んで働きかける。活動的。積極的。」という意味になり、建物の利用者が自ら稼動させる設備を「アクティブ」といいます。

 

パッシブハウスとパッシブ設計(パッシブデザイン)の違い


パッシブ設計(パッシブデザイン)は、一言で伝えるなら『建物設計×自然エネルギーの活用』になります。

代表的な例で

 

日射熱の利用

冬場に窓(開口部)から太陽熱を取り入れ、その熱で室内の暖房負荷を減らす。

 

日射遮蔽の手法

夏場に窓(開口部)から室内へ侵入してくる太陽熱を遮断して、室内の冷房負荷を減らす。

 

自然風の利用

春や秋などの中間期に外気を取り入れ快適に過ごす。

 

高断熱・高気密化

暖めたり、冷やしたりした快適な室温を持続させるために必要です。

空気の漏れが多いと室温の持続は難しく、通風・換気時にスムーズな風の流れをつくる事が出来ません。

 

昼光の利用

昼間の明るさを室内に取り込み、人口照明の利用を減らす。

 

建築設計手法は他にもありますが、主に日射熱の利用・日射遮蔽の手法・自然風の利用・高断熱・高気密化・昼光の利用を考慮し、建物の性能を高めたのがパッシブ設計(パッシブデザイン)です。明確な基準値は特にありません。

 

 

PHJ(パッシブハウスジャパン)が呼ぶパッシブハウスとは??


パッシブハウス(Passive house)は、環境先進国ドイツで物理学者ファイスト博士が導き出した家の省エネ基準です。

特徴としては、専用計算ソフトを用いて、建築地の条件を読み解き、「温度」「熱量」「エネルギー」を計算し、建築の温熱性能を確認することで、日本ではパッシブハウスジャパンが定めたエネルギー消費基準を満たし、認定を受けた建築がパッシブハウスと呼ばれます。

 

パッシブハウスの基準

・暖房負荷が15kWh/m2以下であること

※冷房負荷については地域によってことなります。福山市の場合は22kWh/m2以下であること

 

・気密性能として50Paの加圧時の漏気回数が0.6回以下であること

 (C値換算約0.2c㎡/㎡以下)

 

・一次エネルギー消費量(家電も含む)が120kWh/m2以下であること

 

3つの基準を専用のソフトで計算しクリアした建物がパッシブハウスなのです。

 

 

 

 

パッシブハウスの性能基準をクリアするためには、建物で5つの要素が重要になります。

 

・断熱が十分されていること

 

・パッシブハウスに最適な窓が採用されていること

 

・熱交換できる換気のしくみがあること

 

・気密が十分確保でき、維持できること

 

・熱を伝える「熱橋」に対して配慮がしてあること

 

同じパッシブの単語でも、基準が明確なパッシブハウスと、明確な基準がないパッシブ設計(パッシブデザイン)では、建物省エネ性能に大きな違いあります。ナッカデザインが会話でお伝えするパッシブハウスは、ファイスト博士が導き出した家の省エネ基準のパッシブハウスです。

エコハウス・高性能住宅が人気になるからこそ、本物のパッシブハウス基準を知っていただき、「家の燃費」省エネ性能についても吟味して頂きたいです。

ナッカデザインの断熱性能・省エネ性能一覧表


省エネ性能・住宅性能に関する過去の記事の紹介


住宅性能と省エネ性能の数値は低い方がいい理由を紹介した記事です。

 

私たちの会社は有限会社N’s /  Nacca Design、福山市神辺町にあります。

福山・備後エリアを中心にお客様の快適な暮らしを叶えるために注文住宅の事業をはじめ、戸建住宅やマンションの修繕工事やリフォームを手掛けています。

創業のきっかけであった、防水工事業の設立当初より「ものづくりへの探究心と技能技術の向上と継承」を理念におき、住まいと暮らしの住環境を通じて人材の育成、技能技術の継承に取り組んでいます。

 

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